Y病院へ・14w

里帰りした2日後、Y病院へ行った。大きな病院だが、改装したのだろうか、けっこうきれいだ。まずは紹介状を受付に提出し、婦人科に案内されるのを待つ。私の他にも妊婦さんが3人、既に待っていた。この人たちも里帰り出産だろうか。ここで30分以上待つ。紹介状持ってるのに30分待ちとは・・・。
ようやく名前をよばれて婦人科に案内された。ちなみにこの病院は、初診は必ず婦人科に行くことになっており(妊婦であっても)、この初診の予約はあらかじめとることはできない。そのため、2回目以降は産科に回され予約してもらえるものの、初診はどうしても待ち時間が長いことを覚悟しなくてはならない。
・・・という予備知識を持っていたものの、産科前の待合室の椅子がいっぱいになるほど座っている人たちを見て、私はびっくりした。30〜40人はいる・・・先生の数は3人だが、これは想像以上の待ち時間になりそうだ。受付の人が希望の先生はいますか?と聞くが先生については予備知識がないので、いない、と答えた。問診表と体重と血圧を測って書いて受付に出したら、もうすることがなくなったので、置いてある雑誌を読み、持参した単行本を読み・・・ぜんぜんよばれない。エアコンの風があたるので寒い。持参していたストールをかける。そーか、だからこの一角だけ席が空いていたのかorz
この時点で2時間経過していた。のどがかわいたが、2時間待ったからさすがにそろそろよばれるんじゃないかという気がする。階下まで降りて売店行くのはどうかと思い、あきらめるが、トイレくらいは行っておこうと思い、一度席をたつ。このころにはずいぶん人が減っていた。トイレから戻ってもまだよばれない。疲れてきたので、ぼーっと放心状態で待つ。ようやくよばれたのは3時間後で、午後に入っていた。つまり先生方も食事をとれていないわけで、大変だなあと思う。
私をこれから担当してくれる先生は、40代くらいの男の先生だった。ざっくばらんな関西弁が緊張感をほぐしてくれる。エコーを見ながら、先生は言った。
「筋腫、あなたいくつあるっていわれた?」
「妊娠前の人間ドックでは小さいのが1つといわれましたが、妊娠してからもう一個あったとか、またあったとか言われて・・・何がなんだか。かなり大きくなったともいわれたし。」
「妊娠したら筋腫は大きくなるのよ。成長したんだね〜 で、小さいのも見つかったんでしょ。3つあるね。10センチと7センチと。。。あと小さいのが1つ。」
Σ(゚д゚lll)ガーン でかくなってる・・・ひきつり笑いがせいいっぱい。しかし先生は言葉を続けて、
「でもね、子宮はきれいなかたちで見えるでしょ(赤ちゃんのいる子宮をエコーで映して)。だから、赤ちゃんの成長とかに影響はしてないねんな。そりゃまあ、これからいろいろあればどうなるかわからんけどもね。」
ちょっとほっとした。赤ちゃんは寝ているのかちっとも動かない。背骨が見えていてびっくり。
診察が終わり、先生は、PCに図を映して、筋腫と子宮の位置関係を説明してくれた。
「ここが子宮、で、ここから赤ちゃんが産まれるの。で、この赤い円が筋腫。見たらわかると思うけど、3つとも筋腫の場所が外側で上のほうだから、産道にかぶってないねんな。つまり、今の時点では自然分娩できるかもしれんということ。まあ、それは今の時点の話で、これからいろんな状況が変わってくるかもしれんし、予定日が近づいたらもっと詳しく筋腫の位置調べることも必要かもしれん。まあ、おいおい様子みて相談していきましょうか。」
図を用いた説明が大変わかりやすかったこと、自然分娩の可能性あり、ということを聞き、この時点で私の不安はずいぶん解消した。この際、わからないことも聞いてしまおう。
「先生、運動はしてもいいですか?」
「運動って何?」
「ウォーキングとか」
「息切れがしない程度、日常生活で身体を動かすのはかまいません。買い物とか家事とかね。」
「先生、私、向こうの病院でリスク高いから早く里帰りしろっていわれて、こちらでお世話になろうと決めたのですが、そんなに私、危険なんですか・・・?」
「は?危険って?(プッ)そりゃ、聞いたと思うけど、流産早産の気があるってことやわな。次回は4w後に来て下さい。」
甘いことは相変わらず言われない。でも、今までは病院に行くたびに不安だったが、今回はその不安がかなり解消されたので、何だか気楽になれた。
・・・バスを待ちながら、売店で購入したジュースを飲みつつ、やっぱりこの病院にしてよかった、と思った。