その5・食事について(その1)

入院中の食事だが、私の入院した病院の食事はけっこう美味しかった。それと、何よりも素晴らしかったのは、妊娠中気をつけなくてはいけない体重管理、減塩が完璧だったこと。ちなみに妊娠前と比べて、帝王切開直前の体重は+5キロ前後で、助産師さんから「優秀」とのコメントをいただいた。ていうか、病院食がよかっただけで、私が優秀というわけではないんだけどね・・・
とはいえ病院食の献立やボリュームは、大変勉強になった。
私は妊婦普通食→妊婦分割食→分割食&妊娠中毒食と体験したので、以下書いてみる。
(妊婦普通食)
朝食:ほとんど以下の基本形が変わることはない。

  • パン:食パンとかいろいろ、基本的に2つ。ジャムや、マーガリンもつく。
  • サラダ:野菜のきざんだもの。ドレッシングは日替わりでノンオイルのものがつく。
  • 飲み物:低脂肪乳。牛乳がどうしても飲めない妊婦さんはジュースを飲んでいたらしい。
  • おかず:ソーセージかゆでたまごかチーズがつく。
  • デザート:バナナかみかんか桃の缶詰みたいなのがつく。

昼食:一番ボリュームがある。ごはん、おかず2品、汁物という感じ。たまにうどんとかつくとうれしかった。そしてもっとたまにデザート(果物とかプリンとか)つくともっとうれしかった。

夕食:昼よりややボリューム控えめだが、基本は昼と同じ。ただ、牛乳とか鉄分のジュースとかがつくことがあった。

なお、夕食の場合、希望者のみ週に何度か特別食(+100円)を選ぶことができた。特別食は、寿司やカレー、ビビンバ、ベトナムフォー、スパゲッティ、焼肉定食などなかなか楽しいし美味しかった。私はごはん以外のものが食べたくて、何度かこれを利用した。

(妊婦分割食)
お腹が大きくなって胃が圧迫されたり、運動もせず安静にしているとそうたくさん一度に食べることはできない。そんな妊婦のためのメニューである。こういう風に分割するのか、と大変勉強になった。

朝食:普通食からパンが1つ減る。

朝のおやつ:牛乳がコップ1杯。それにビスケット(ビスコとかリッツとか。アンパンマンビスケットがついた時には心なごんだ)が2枚つく。

昼食:朝同様、普通食よりやや少ない。

3時のおやつ:バリエーションが非常に豊富。ホットケーキ、サンドイッチ、たいやき、ゼリー、フルーチェ、わらびもち等、「今日はなんだろう」と子供のように楽しみにしていた。しかし、量は食べ過ぎないようちょっと少なめにされており、さすがだと思った。で、牛乳はつく。とにかく妊婦は飲みすぎない程度に牛乳を飲むべきなのだということ。

夕食:昼食に同じ。

夜のおやつ:果物とか小さいデザート系のカップ物が多かった。点滴してるとのどがかわくし、胃が圧迫されて気持ち悪いので、さっぱりと甘く水分ある果物だとうれしかった。

(妊婦分割食+妊娠中毒食)
後期に入った時、一時むくみと血圧が上がったため、点滴の濃度をあげて水分が身体にたまらないようにした(尿量が減っていたこともあるし)&減塩食に切り替えた。それゆえ分割食の条件に以下のようなパターンが加わった。なお、当然だが特別食を選ぶことはできない(T T)。

朝食:パンが無塩パンになる。マーガリンも減塩タイプ。副食のゆでたまごやチーズやソーセージはつかなくなった(T T)。無塩パンと減塩マーガリンはなんともいえない不思議な味だった。

朝のおやつ:これはかわらない。

昼食:ものすごく薄味になった。他の人のメニューと違う場合もあり。しかしなぜかプリンなどのデザートが付くようになる。

3時のおやつ:サンドイッチ等、塩分はいってそうなものはでなくなった。

夕食:昼と同じ。

夜のおやつ:変わらない。

とにかくこの食事はつらかった。入院長期化して、好きなもの食べたいという欲求を必死で抑えているところに、味気ない食事である。おやつはもういいから、辛いものとか寿司、肉、カレー、ラーメンとかが食べたかった。せめて目だけは満腹になろうと、このころしきりにTVで食べ物を扱った番組ばかり見ていたっけ。しかしこれだけ注意したおかげで血圧もすぐ下がり、むくみもほとんどでなかったので、今はすごく感謝している。