10wまで・母子手帳をもらう

心拍確認から2週間後、病院に行くと、先生がいきなり血液検査(初期の妊婦検診)をやるという。検診はお金がかかると聞いていたので、財布の中身がいくらくらい入っていたか、頭の中で計算していると、
「今月末までに母子手帳をもらってきて、病院窓口に出してください。母子手帳に検診の割引券がついていて、それを利用する形にしたいから。」
といわれた。どうも母子手帳をもらってくれば検診料が安くなるということらしい。
血液検査項目は、梅毒、風疹抗体、HIV、等。普通の健康診断なら調べないような項目ばかりである。何気にひっかかってたらどうしたらいいんだろう、と不安。看護婦さんが血をとりながら言った。
「筋腫があることだし、赤ちゃん大事に大事にしてくださいね。あなた、働いていらっしゃいます?」「いいえ。こちらに来てからは専業主婦です。」「そう、じゃあ、しんどくなったらすぐ横になれるから、そうしてくださいね。」
うーん、心配事ばっかりだ。
受付で、今日の料金は4370円だが、母子手帳に付いている市の割引券を今月中にだしてくれた場合の料金としているから必ずもらってきてくれ、とまたいわれた。なるほど、市が補助してくれてるんだ。しかし、今月ってもう4、5日しか残っていないし、つわりで不快なのに、母子手帳をもらうためにまたバスに乗って日を改めて来る(私の住んでいるところは田舎なので、ちょっと不便)というのはかなりしんどい。なので、この日中にもらいにいった。このもらいに行く場所(保険センターとかいう名前)がかなり曲者で、田んぼをつっきる近道があるらしいのだが、地図にもはっきり書いていない細道なので、説明してくれた受付の方は勧めなかった。そのかわり、多少遠くなる(徒歩20分くらいといわれた)が、車の通る大きい道から行く方法もある、といわれ、そちらを説明してもらった。
・・・結局、暑い中ふらつきながら20分以上歩いてやっと着いたが、愕然とした。到着してみると、田んぼを突っ切る近道がはっきり見渡せて、病院との位置関係もはっきりわかるのだ。この近道をつかえば徒歩10分くらいの距離である。確かに地図で説明するには難しい近道で、標識は立っているものの全然わからない。
この時は怒りがわいた。病院に対してではなく、ここの市に対してである。徒歩で行くなら、誰だってこの近道を使いたいはずだ。車で出直してくる人だって、わざわざ迂回して渋滞しやすい大きな道を使って遠回りなんてしたくないだろう。つわりでしんどい時期にもらいにいかなくちゃならない、ダンナが平日休んでつきそってくれるような夫婦ばっかりじゃない、ということをもう少し考えてほしいなあ、と思った。
母子手帳をもらい、帰りは当然近道を使って病院に向かい、割引券を出した。これで次回は4w後の検診になるはずだったんだけど、またすぐ病院に行く羽目になった。それは次回書くことにする。